第53話
「君、真希ちゃん?違う?」
振り向いた先にいたのは、茶髪にパーマをかけた男の人だった。
西高の制服をきた男の人で。
なに、
ほんとなに?
今日は厄日なの?
「だ、誰ですかっ」
「あーごめん、怖がらないで。人探してるんだよ、君、真希ちゃんって子?」
真希は私。
でも、こんな人知らない。
不良ばかりいる西高なんかに、知り合いなんていない。
知り合いなんて······、あ、一人だけいる。
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