第37話
「お前のせいでこの子が巻き込まれたんだぞ」
「知るかよ」
「晃貴」
「いいじゃねぇか、使えば。なあ?真希ちゃん」
なあ真希ちゃんと言われても、
意味が分からない。
使う?
なに?
「この子が黙ってくれんなら、今日起こったことは山本の耳にははいらねぇ」
「へぇ」
「その方がいいだろ、関係ねぇ女を使うとか」
「真希ちゃん。秘密にできんの?」
晃貴は爽やかな顔を私に向ける。
その顔にタバコは似合ってない。
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