第9話

「なに?どうした」

「いきなり止まんなよ」



突然私の腕を掴んだ男にびっくりしたのか、他の清光の制服をきた男たちは不機嫌そうに立ち止まって。



「ちょっと待て」


私の腕を掴む男は、そんな事を言ってマジマジと私の顔を見てくる。

なに?

私、なんでこんな人たちに絡まれて···。




「やっぱそうだ、お前、市川真希だろ」


市川真希、

私のフルネームを呟いた男は、にやっと笑った。



ほんとなに?


ビクビクする体を抑えながら、顔を下に向けた。

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