第82話

だって真希という子は、総長の女の妹なんだから、魏神会側では?と。


清光側に行ってもいいの?


それに、仲悪かったて⋯、族同士の仲の悪さは、そう簡単に収まるもんじゃないのは、私でも分かる。



「うん、初めの頃はそれでちょっと問題になってたけど。今はもう和解してる。っていっても、穂高んとこだけだけど」


「だけって?」


「安藤んとことは、まだ対立してる。そこは俺らと、穂高んとことも仲が悪い」



清光の安藤⋯。


いや、今はそんな話よりも。



「さっきの子⋯」


「え?」


「普通に喋ってたの、大丈夫なの?」




近づかない方がいい男と、普通に喋ってた。

今も2人でどこかに消えて。

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