第45話

私はそれを無視してた。

非通知の無言電話も。

非通知の『別れろ』っていう電話も。


付き合っている限り、仕方ない事だと思ったから。






そう思いながら学校帰り、溜まり場に行こうという裕太からの誘いで、私はいつも待ち合わせしている場所で待っていた。



9月に入って染めた髪が、とても重く感じる。



『もうすぐつく』という裕太からのラインがきていて、私は返信しようと思い指を動かそうとした。



けれども、少し周りが騒がしいことに気づき、私は顔を上へとあげた。


駅前のロータリー。


騒がしい制服を着た学生達。




その中でも一際目立つ黒髪の男。


普通なら普通の髪色なのに、目立つように見えたのは、その男の行動がありえない動きをしているからなのか。



何をするか分からない男。

喧嘩ばかりする男⋯。



あっという間に3人相手を殴り飛ばした高島良は、そのうちの一人を一蹴りすると、不機嫌な雰囲気を出しながらその場を去り。

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