第24話

夏休み終盤になる頃には、莉子が言っていた‘一途’という事が分かった気がした。



裕太が持っているバイクに二人乗りで少し遠くの夜景を見に連れて行ってくれたり。


繁華街で手を繋いで、私の行きたいところに行ってくれたり。


裕太の部屋で二人きりになれば、「おいでー」と言い、私に甘えてきたり。



裕太のバイトがない日は、ほとんど会っていた気がする。


高2の夏休みは、ほとんど裕太で埋め尽くされていた。



『おやすみ』



毎晩、私にそう電話してくれる裕太は、今のところ優しくていい彼氏だった。

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