第75話

たいして意味もなく、ページをめくっていく。

やはり女と男なのか。このバイクがカッコイイとか、よく分からなくて。

暇つぶしで読んでいた雑誌は、部屋の時計が9時になるころにはもう読み終わっていた。




あと1時間何をして時間を潰そう?と思っていた時、薫の体が少しだけ動いた。

寝返りを打ったのか、顔と体をこちらの方へと向けた薫。


その様子を見ていると、眠りが浅くなったのか、ゆっくりと開かれていく薫の瞼。

虚ろな瞳と、目が合う。

その目はもう一度閉じると、薫の体はもう一度動き、顔を枕へと埋めた。



起きた?


でも、動かないし、また寝た?

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