第37話

「橋本とも仲いいんでしょ?」


「橋本って薫のこと?」


「えー、下の名前で呼んでるのー?」


「······」



この女の子は、いったい何が言いたいのだろう?




「私、優美っていうんだぁ、仲良くしようよ」


「え?」


「木下さんてぇ、名前なんていうの?」


「明日香···だけど」


「そうなんだぁ、よろしくねぇ」





にこにこと、可愛らしい笑顔する彼女、優美。

そんな彼女は「またねぇ」と手を振りながら、自分の席の方へと戻っていた。


まるで嵐のような出来事だった。

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