第15話

「分からないけど···、 あるのかな」



薫。

家がお隣さん。

ってことは、おじいちゃんとおばあちゃんが薫のことを知ってて当たり前。家を知ってても当たり前。



「同い年だから、もしかしたら会ってるかも知れないわねぇ。いい子よ、薫ちゃん」



薫ちゃん···。

あの男らしい人からは到底想像出来ないぐらいの可愛らしい呼び名。


どうして薫は私の名前も知っていたんだろう。

もしかしたら2人のどちらかが薫に私のことを言ったのかもしれない。



「明日香ちゃん、おかわり食べる?」


「ううん、もうお腹いっぱい、ありがとう」



私の顔を知っていたのも、2人のどちらかが教えたのか。

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