「ひな、また連絡して」

目が合った海吏にそう言われ、私は戸惑いながらも頷いた。

ルイの嫉妬が、お腹の赤ちゃんに向けられている。

この命は絶対に殺せない。

でも、お腹の子は確実に成長していくから。

今ルイに誤魔化したところで、ルイは少しづつ成長してきている。頭が良くなってきている。

お腹が大きくなればどうしてまだいるの？って、言ってくるに違いない。

それに、妊娠中、お腹を守ったとしても。

この子が生まれてきたら？

ヒカルのように、性癖の対象外になるのかも分からない。今はただ私のお腹にいるから、嫉妬しているだけなのかもしれない。

ルイは1度、私にボールペンで刺そうとした事がある。

もし、私が目を離した隙に⋯

そのボールペンのような凶器を使って、この子を刺してしまったら？

―――嫉妬⋯。

嫉妬で、私のお母さんはお父さんを殺した。

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