ディスモーフォフィリア b

第63話

防音設備がある、といっても、特にそこへ私を閉じこめるわけではなかった。


普通に部屋の中を行き来できるし、外にも出れる。


マンションの前には少し大きめの公園があり、ルイとヒカルは毎日毎日そこへ連れて行けとうるさい。


ヒカルなんて「いくで!」と、海吏に似た口調で私を誘ってくる。





そして午後、買い物を済ませ3人で帰宅する。




家の中で買い物中に買った物を持ち運び、トイレに入った私は、やっぱり⋯と思った。




あの日から避妊をしない、毎回毎回、外に出すことも無く、私の奥へ出していた海吏。



それもあるのかもしれないけど。

生理が1週間、遅れているだけだったけど。



なんとなく、いるなって思った。

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