第19話

「2人とも、眠くない?ねんねする?」


「いやや!」



たまに父親ゆずりの関西の言葉を話すヒカル。



「ぼくもいやー」



絵に夢中な2人にクスクスと笑いながら、トイレに行こうと腰をあげた。




ふと、その時、―――ピンポーンという、家のチャイムが聞こえた。




この音にビクッとする私は、玄関の方を見つめる。




当たり前のようにチャイムの音に敏感な私は、ゆっくりと玄関へと忍び寄る。




チャイムが鳴るのは、回覧板が回ってきた時か、そういう勧誘の時。



モニターがないアパート。誰が来たのか確認するにはドアスコープを見ることしか出来なくて。

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