第11話

――――――



「ごめん、俺のせいやな⋯」


ルイが寝静まり、海吏が静かに呟いた。




「ううん⋯」


海吏が私を抱く時は、海吏が不安になっている時だから。


私を抱かないで。とは、言えない。




「どうして、何か、嫌なことあった?」



もう何年も一緒にいる海吏。

魁輝よりも、ずっとそばにいる存在。



「⋯⋯⋯そうやな」


「ごめんね⋯」


「ううん、俺が悪い。ごめん」





ふと、その時ごろんと、1番奥にいるヒカルが寝返りをうち、ヒカルの短い足が海吏の体に乗った。




「寝相わる」




呆れたように笑った海吏。



何故か、ヒカルに対しては嫉妬しないルイ。





そんなルイの頭を撫でて、額部分にキスをする。




「大好きだよ」

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