第11話
――――――
「ごめん、俺のせいやな⋯」
ルイが寝静まり、海吏が静かに呟いた。
「ううん⋯」
海吏が私を抱く時は、海吏が不安になっている時だから。
私を抱かないで。とは、言えない。
「どうして、何か、嫌なことあった?」
もう何年も一緒にいる海吏。
魁輝よりも、ずっとそばにいる存在。
「⋯⋯⋯そうやな」
「ごめんね⋯」
「ううん、俺が悪い。ごめん」
ふと、その時ごろんと、1番奥にいるヒカルが寝返りをうち、ヒカルの短い足が海吏の体に乗った。
「寝相わる」
呆れたように笑った海吏。
何故か、ヒカルに対しては嫉妬しないルイ。
そんなルイの頭を撫でて、額部分にキスをする。
「大好きだよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます