第2話

「ん⋯⋯」



とある違和感で目が覚めた。

多分、部屋の暗さからして夜中だと思う。上向きに眠っている私の首筋に柔らかい何かが当たる。


私の頬に落ちてくる、髪。


部屋が暗いせいで、その人の髪色がよく見えない。




その人の手が、ゆっくりと私のパジャマの中に入ってくる。私の肌に密着するように動くその手。




普段私にふれてこない海吏は、こういう時はすごく私にふれてくる。



私を抱いてる時、少しのすき間でもイヤなのか、元々こういうエッチの仕方なのか。

ずっとぎゅっと抱きしめてくる。




「か、いり⋯」


「⋯⋯ん?」


「⋯、何時⋯?」


「4時ぐらい」



刺激を始める海吏の手。声を出さないよう、慌てて口許に手を当てた。


ルイ達を起こしちゃいけないから。



「⋯ふっ⋯」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る