第53話

「や、やだぁ、やめっ、いれないで!!」



ボロボロと涙が止まらない。


やだ、やだやだやだっ⋯。



「いやぁあっ⋯」



必死に逃げようとするけど、腰を強くもたれている私は、逃げられない。


ガチャガチャと、頑丈な手錠は外れてくれない。



「やめっ、やめて!!」


「ああ、ほんと、最高だよ。ここは」




うっとりと、前髪をかきあげた唯斗は、その感触を、私の下半身に宛てがい―――⋯

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