第41話

「その当時、私を味方してくれるここの人がいて⋯。そのおかげで、外に出られたの」


「味方?」


「はい⋯」


「じゃあ、じゃあそれなら、詩乃さんが味方してくれれば、出られるかもしれないってことですか?」


「それは⋯」


「詩乃さん⋯、私を助けてくれたから⋯」


「あ、あの、そのことなんだけど」


「え?」


「詩乃、のことは、信用しない方がいいです⋯」


「⋯⋯え?」


「詩乃は、私を殺そうとした人だから」


「⋯⋯」


「だから、結乃さんを助けたのも罠かもしれない⋯」


「罠⋯?」


「詩乃は⋯、1番狂ってる人だから」


「⋯⋯」


「2度と、会いたくなかった⋯⋯」



本当に、詩乃と、仁。

2度と会いたくなかったのに。

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