第12話

魁輝は、19時過ぎになると帰ってくる。

先にお風呂に入って、その後に私が作ったご飯を食べてくれる。


2人でソファに座りながら魁輝の肩と寄せあって、眠くなればベットで寝る。



それが私の日常で。




「世那んとこ行ってきたん?」



魁輝にそう聞かれたのは、2人でソファに座っている時で。世那のところに行ってない私は、「ううん」と首をふる。



「はあ?なんで行ってないねん」


私の想像してた通り、魁輝は少し不機嫌になり。



「うん⋯」


「陽向」


「⋯ごめん」


「さっきからどうしたん」


「⋯⋯」


「しんどいんか?」



黙りこんでしまう。

魁輝の右手が私の額にふれ、



「病院連れてったろか?」



優しく呟いてくる魁輝の方を、見上げる。

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