第6話

翌朝、いつも食べている食パンを口にする。バターをしっかり塗ったはずなのに。


やっぱり、あんまり、味がしなくて。


顔を傾けながら璃久から教わったコーヒー牛乳を飲むけど、もう少し苦味が欲しい私は、少しコーヒーを足す。


数日前から味覚が少しおかしいからか、あんまり食欲が湧かなくて。


魁輝の言われた通り最近2キロほど体重が減った私は、季節の変わり目に来る体調の悪さだと思っていた。







『いつから?』


もう仕事へ出かけてしまった魁輝に昨日言われたから、一応、念のためにと世那に電話をかける。



「1週間ぐらい?前かな」


『熱とかはないの?』



なんだか、世那とこうして話すのは久しぶりな感じがする。



「熱は無いんだけど⋯」


『ないけど、なに?』


「食欲ないからかな⋯、たまに、だるい時ある」


『眠くなるとか?』



眠くなる⋯。

ソファに座りながら、うーーんと、スマホを耳にあてながら顔を傾ける私。

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