第81話
「「「「「……」」」」」
俺の予感は的中して、もう2時間も経ったというのに全く見つかる気配がない。
「ねぇー、本当にここなのー?全然見つかんないじゃん」
「この人数で探したのに見つからないなんてあるか?」
「この部屋カメラもないから調べようがないな」
「いやいや、そもそもこの部屋の本が多すぎるのがよくない」
確かに、ここの本棚は異常な量の本が並んでいる。
1部屋に置く本の量じゃないだろ…軽く1万冊近いと思うが。いや、それ以上か?
本棚をずらしてもさらに後ろに本棚があるし。本の裏に扉があるというより、ボタンがある可能性が高いからどの本棚にもそのボタンが隠されている可能性があるとなると探すのには時間がかかりすぎる。
「どうするよ、これ」
「徹夜で探す…?」
「僕効率悪いのだけは嫌ー!それに眠いしもう寝たい」
「わがまま言うなよ、これ探さないと何もできないんだから」
どう探すのが一番効率がいいんだ?
ボタンが遠隔操作できる仕様だったら、爽に頼めたんだが。可能性に賭けてみるか…?
「爽、ボタンを遠隔操作できないか?ボタンの操作権限をハッキングで乗っ取るとかさ」
俺が聞くと、少しの間考え込んでそれからゆっくりと口を開いた。
「……わかった、可能性は低いけどやってみるよ」
「ありがとう」
さて、これで上手く行ってくれればいいんだが。
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