接触
第11話
わお…。
私の視線には、数えきれないほどの人数が倉庫に集まっていた。
なんであんな一瞬でこんな人数が集まるんだ…?
それに、うちってこんなに人数いたことさえ知らなかったんだが!?
「薫、そろそろ」
「あぁ」
あくまで平然とした態度で行かなくっちゃね。
「急な集合に応えてくれたことに感謝する。今日は、黒狼のアジトに乗り込む」
少し場がざわつく。
まぁ、そりゃしゃーない。なんせ、今まで極力接触は避けていたからな。でも今回は、リーダーからの任務があるからね。
私は、リーダーから出された任務は絶対こなす。どんな手を使っても。仲間を裏切ってでも。
「お前らがやることはただ一つ。幹部メンバーの全容を把握しろ。そのために、アジトに乗り込んで情報すべて聞き出せ」
「「「「はい!」」」」
黒狼は最近、闇商売なんやらといろいろ悪い噂が絶えないからな。特に総長は女遊びが絶えないとか。
正統派名乗ってる割には、噂はよくないものしか聞かないなぁ。
「さぁて、黒狼サンに会いに行こうか」
私の煌としてのつぶやきは、風にかき消されていった――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます