第73話

「賢人だけが悪いんじゃないの」


「え?」


「はっきり断らなかった私も悪いから。だから賢人は気にしなくていいから!」


「ありがとな。胡桃。俺、美耶のこと、思い出にするように頑張るから」


「うん。その意気だぞ!!」


「だけど胡桃はほんとにいいやつだよな」


「え?」



それってどういう意味?


私は軽い女ってこと?


たしかに賢人からみたら軽い女に見えるのかもしれない。


キスもした。その先もした。



だけどそれは違うよ?


私は誰にでもする訳じゃない。


賢人だったから。私は幼馴染を利用して賢人を。



「持つべきものはやっぱ幼馴染だよな!」



賢人には特別意味はないのかもしれない。


だけど私には何だか引っかかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る