第68話

賢人がそんなふうに思ってたなんて知らなかった。



「じゃなきゃ、お前に縋ったりしねえよ。自信持てよ。お前を好きでいてくれるやつが現れるからさ」



いいこといってるようで地味に傷つく。


あんたが好きになってくれなきゃ意味ないのに。


ブーケを取れれば好きになってくれるの?


振り向いてくれるの?


ねえ、賢人。



「頑張ってこいよ」



強引に連れ出されてこれだもん。


取れっこないじゃん。




『只今からブーケトスを行います。ブーケをGETできた方は幸せになれるかも!?』



だったら世界中のみんな幸せになれてるよ。



空高く舞うブーケは天へ舞い手元に下りてきた。



「へ?」



『ブーケを手にしたのは黒のワンピースのお姉さん!おめでとうございます!!』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る