一線を越える夜

第50話

「胡桃、起きろ」



ここ、どこだっけ?


私、たしか飲みすぎて………



「覚えてるか?お前飲みすぎて寝ちゃったんだよ」


「あ……そうなんだ。2人に悪いことしちゃった」


「2人なら大丈夫だろ。適当に明日連絡して謝ればいいだろ?」


「そっか……」



まだ頭がふわふわしてる。


酔ってるのかな。



「水飲むか?」


「飲む」



賢人に水を渡され飲んだ。



「気分はどうだ?」


「大丈夫。だいぶマシになったみたい。なんかありがとね。私帰るよ」



荷物を持ち立ち上がるとよろける。



「危ないだろ。まだ酔い冷めてないなら今日は泊まってけよ。ベッド貸すから」


「でも」


「いいから。俺たち幼馴染だろ?俺に遠慮するなって」



幼馴染。



グサッときた。


距離を置かれた感じ。

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