第47話
ちょっと早く着きすぎちゃったかな。
んー、どうしよ。
「よお」
よそよそしい言葉。
賢人…………
やっぱりなんか気まずい。
私も26なんだからたかがキスくらいで怒るのも申し訳ないよね。
ここは大人として仲直りしなくちゃ。
「久しぶりだね」
「ああ」
なんか暗い。
本当にノリ気だったのか?
それか罪悪感に苛まれてるだけとか?
「悪かったな」
「え?」
「こないだ慰めてくれたのにあんなこと」
賢人、気にしてたんだ。
だからこんな小さくなってたのか。
全くこんな顔されたら許さなくちゃいけなくなる。
「もう、気にしてないわよ」
「え?」
「だからもうそんな顔しないでよ。楽しく飲めないでしょ?」
「ありがとな」
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