第37話
私も賢人みたいに誰かにこの気持ちをさらけ出せたらどんなに楽だろう。
さらけ出せれば賢人の好きな気持ちはなくなる?
気持ちを忘れられる?
未練たらしく賢人を目で追ったりしない?
「賢人、今は辛いかもしれないけど私がいるじゃん」
「え?」
賢人の目がキョトンとしてる。
賢人からしたら、美耶を諦めて私と付き合ってみたいな誤解をしたに違いない。
「だ、だから幼馴染の私に辛くなったら今みたいに弱音吐いてもいいよってこと!誤解しないでね!?別に変な意味じゃないんだから!!」
「ははっ」
賢人の笑った顔、久々に見た気がする。
良かった。少しだけ元気になったみたい。
「ありがとな。胡桃」
「大したことじゃないし!」
なんか嬉しい。
喜んでる顔を見られたくなくて背中を向けた。
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