私の気持ちを揺らがせないで
第36話
私はスっと立ち上がり蛇口を捻る。
コップに水を注ぎテーブルに置く。
「胡桃?」
「水、飲みなよ。賢人も今日は飲みすぎ!水飲んで落ち着きなよ。少し冷静になりな」
「…ありがとう」
水をゴクゴクと飲み干した賢人。
時間は0時回っていた。
きっと賢人は同情や慰めを求めていたわけじゃない。
賢人は誰にも言えなかった秘めた気持ちをさらけ出したかっただけなんだ。
事情を知っている私に、ただ聞いて欲しかっただけなんだよね?ねえ、賢人?
「少しは落ち着いた?」
賢人は頷いた。
決して口にはしなかったけど。
けど、泣くくらい美耶が好きだったんだ。
なんか悔しい。けど、美耶は女の私から見ても可愛いし素直だし包容力ありそうだし。
完璧私の負けな気がする。
かないっこない。
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