第2話

九瑠璃は家を出て駅の方にゆっくり歩き出す。

長の姿を見つけると小走りになって駆けて行く。

長は少し恥ずかしく思いつつ早足に変える。

「よぉウィンガーディアム」

「せめてレヴィオーサの方だろ」

「浮け!!この野郎!」

「そのノリやるならレヴィオーサまで続けて言いなさい!浮かないけど、、」

はははと九瑠璃が笑うので、長も合わせて笑う

「てかあれも読んでたんだね」

九瑠璃が笑いながら話す

「一度ぐらいは触れる作品じゃん」

「それもそうか。で今日はどこ行くの?」

「天気も良いし京浜公園なんてどうかな?」

「良いね!日向ぼっこしながらのんびりしたい」

「じゃあ行き先も決まったし、飲み食い出来る物でも買ってくか」

「結衣に家賃払うのまだだから、銀行も寄って良い?」

「おう。もちろん」

長は笑みを浮かべたまま九瑠璃を少しリードし、やっと同じ方向へ二人はぎこちない足並みで歩いていく。

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