第78話

「蛍っ⋯!」


蛍の名前を呼んだ時、私の手から逃れ、片腕をつき前屈みになった蛍が、私の唇を奪った。そして、下半身に、何かが再び当たる。



もう片方の手で、それを動かしているらしい蛍が、入口付近を何度もソレを擦り付け。


あっ⋯と、中に入ってきた感覚が体全身に伝わった時、唇を離した蛍が、「げ、んかい⋯」と、苦しそうに呟き。



「ほた⋯る⋯」


「煽りすぎ、もう知らね、絶対怖いって言ってもやめねぇ」



ハア⋯と、甘い吐息を出した蛍は、ゆっくりと腰を奥へと進め。


腰をひき、再び、奥へとやってくる。



この感覚、知っている。

覚えてる。

体の中に、異物が入り、体が裂ける痛み。



けど、その感覚は、瞬く間に変わっていく。

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