第8話
ひとつ年下の子達と同じクラスになる、というのとても違和感があった。
名前も知らない。顔も分からない。
1から覚え直しのクラスメイト。
名前も顔も分かる元クラスメイトは、3年生の列に並んでいて。
その列を見たあと、ああ、私は本当に2年生をやり直すんだなって、思った。
午前中で始業式は終わり、お母さんから『待ってるわね』と連絡が来ていた。登下校、これから毎日、お母さんは車で私を送ってくれるらしい。
私が「大丈夫だよ」といっても、絶対にそれは譲らなかった。
見慣れた車に乗り込み、お母さんは「大丈夫?」と声をかけてくる。
それに対して、私は「大丈夫だよ」と笑顔になる。
―――本当は、全然大丈夫じゃなかった。
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