第7話

雨宮あまみや 湖都こと 高校 2年



「湖都、無理しなくていいのよ?」


お母さんが車の中で、不安そうに見つめてくる。そんなお母さんに大丈夫だよと、笑顔を向けた。



あれから、3ヶ月。

出席日数が足りなくなった私は、2回目の2年生を送ることになった。


今日がその、2回目の2年生の初日。



「終わったら、迎えに来るからね。気分が悪くなったらすぐに先生にいうのよ?分かった?」


「大丈夫だよ、本当に。あれからどれだけ経ったと思ってるの?」


「湖都⋯」


「行ってくるね」



私はできるだけ笑顔を向けて、スクールバックを手に取り、助手席からでた。


校門前の道路で車を停めたお母さん。私を校門に入るまで見送るお母さんを安心させるために、手をふった。



あれから、どれだけ経ったと思ってるの。



その言葉は、私自身にも言い聞かせた言葉でもあった。

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