ちょっと小噺

3月22日猫の日

第41話

ちょっと前に書いた小噺です。




「「「「猫の日??」」」」




四人揃って首を傾げる。



本当に仲が良いな、このパーティー。



マツリちゃんちょっと寂しいっ、寂しいぞっ!!




「てか、猫ってんだ?猫って?」




あたし達の世界では3月22日は猫の日らしく、こっちもそうなのかと聞いてみたんだけど。



そうかこの世界に猫は居ないのか……。




「私も知りませんね」



「強いのか?」



「……美味しい??」




リリ嬢ーーーっ!?


問題発言の恐怖発言!!



一番マトモに見えて、この方が一番危ないっ!!



とりあえず、リリ嬢の美味しい?発言は無視して。




「こんなのですっ!!」




ジャンッ!!



あたしは紙に書いた(自信作っ)猫を見せた!!




「「「「…………」」」」




ふっ、あまりの上手さに声も出ない様……




「ゾンビ……??」




なぬ!?




「えっと、えっと??」




メガネ??




「強そうだな!!」




そればっかりだな、ゴリラッ!!




「……絵下手だね」




リリ嬢ーーーっ!!



自信作をっ、自信作をバッサリとっ。




「そこ!!笑うな!!」




王子とガラがケタケタ笑ってる。



こうなったら!!




何故か(猫の日だから)そこにあった、猫耳としっぽを着けて。




デッデッデッ!!




恥ずかしいがコスプレよろしくな姿を皆に見せようとしたら突然、戦闘開始の曲が流れ出した。



今かッ!!


なんで今……









!!??




タイミングの悪い敵を睨……睨む……




「おおおおおーーー!?」




何故かゴブリンの奴らが、猫耳としっぽを着けているではないかっ!!



なんでだっ!?


もっと可愛い奴らがいただろう!?



いや……コイツらはコイツらで可愛い……









くないっ!!



猫に失礼だッ!




「お?コイツら、いつもと違くね?」




王子、良く気が付いた。



が、あたしは疲れた……疲れたのだ。




「あれが猫です」




言ったった。




「あれがっ!?」



「あれが……」



「強……強??」



「絵と今のマツリにそっくりだね」



「リリ嬢ーーーっ!!」




このお嬢ーっ!!



確かに猫耳としっぽは一緒だけどもっ!!




「「「あっ、本当だ」」」



「だぁああああああっ!!」



「なんっっで、お前がこっちに向かって攻撃してくるんだよっ!?」




あたしは真っ先に王子を攻撃!!




猫の日なんてーーーーーーっ!!




マツリは仲間から拳骨を4発頂いた。




心の治癒は不可能だったーーー。




猫の日[完]

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