第33話

「いにゃいにゃいにゃっ!!何もっ何も思ってはおりませんっ!!」




炎を出したよ!!


あの人、あたしの考えを読んで炎を出してきたよ!!




怖ぇえええええっ。



王子を盾にしながら、あたしは最後の手段をとることにした。





「フィルさぁーーーーーーんっっ!!」




あの方を喚んだった。




「うるっせぇ!!」



「どっ、どうしたんですか、マツリさん??」




お?


ちょっ、ねぇ、ゾイドさんよ。


怯えてない??



君、あたしに怯えてない??



どういう……




「マツリ、大丈夫か?幻覚でも見たか?」




何故幻覚!?


さっきの仕返しか、ガラよ。




「フィルさんって……」




とリリ嬢がボソッと呟いた瞬間。



ブワッと強い風が吹いて、フィルさんが来てくれた。




「「「召喚獣ーーーっっっ!!??」」」



「やっぱり」




ビックリする男共に無表情で頷くリリ嬢。




『……え?我を喚んだのが貴様だと!?』



「貴様っ!?」




いつの間にか居なくなってたフィルさん。



喚んだのがあたしだと聞いて驚愕の様子。




なんでだ!?



さっきまで、あんなに仲良しだったではないかっ!!

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