第49話
イズミを失うことが…
そう思うと、どうしようもない恐怖を感じた。
俺を虎だと言ったお前は、どこにでも飛んで行ける小鳥だと思う。
身軽な体と羽ばたける翼を持って、明るい太陽の下を飛び回る。
その明るい世界は俺の知らない世界で、
捕まえて閉じ込めておきたいのに、
それすら俺には出来ない。
ただ焦がれて、
見つめているだけ。
夢のように、
憧れるだけ……
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