敗北感と幸福感

第22話

もう、会うことも出来ないだろうと諦めていたあの女を見かけたのは、本当に偶然だった。




ただ、煙草を買うためだけに入ったコンビニでレジで会計をしている時、仕事の制服らしきものを着たあの女が店に入ってきた。




驚いている俺の横で、煙草だけ買ってコンビニを出て行く。




視線だけで追いかけていると、道路を挟んでコンビニのむかえにあるファミレスに入って行った。




あそこで働いてんのか…?




会計を済ましコンビニを出る。家に帰るつもりだったのに、気づくと体が勝手に動いていた。

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