第2話

こいつに嘘はつけねぇな…




小さい頃からの幼なじみであり、たぶん一番俺を理解しているのはコイツだろう。




「…そうだな。だれも俺を知らない場所に行きてぇとは思ってた」

手にあるグラスを揺らして、中の氷が溶けるのを眺めながら言った。




「…それは極道の新城祐樹を知らないってことか?」

ジッとこちらを見つめながら言う。




「ああ」




「親父さんの跡を継ぎたくないのか?」




意外そうに目を見開く暁人に、俺は眉をひそめた。

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