第41話
まだ、眠りの中に浸っているような、ぼんやりとした気持ちで、しばらく呆然と立ち尽くしていた。
そんな私の目を覚まさせたのは、少し離れた場所から聞こえてきた、微かな足音だった。
ボーっとしていたことに気付き、アパートに入ろうと体を翻す。
と、こんな所にいるはずのない人に名前を呼ばれて、驚きとともに振り返った。
そこには、アパートの明かりを受けて、暗闇から浮かび上がるように近付いてくる泰三がいた。
「泰三……?どうして……」
混乱しながらも驚く私の目の前まで来た泰三が、怖いほど真剣な顔をしているのに気付き、私は言葉を失った。
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