第6話
もう、胸は痛まないなんて嘘。
けど、どんなに辛くても
過去は変わらないし変えられない。
こうやって過去を振り返ること自体、無駄なこと―……
「結衣さん」
物思いに耽っている時、名前を呼ばれてハッとした。
声のした方へ視線を向けると、やんちゃそうな男の子が2人。
かなり近い位置にいて、気付かなかった自分に驚いた。
「瞬君、啓太君。驚いた、久しぶりね。マサ君は…いないの?」
探すように2人の背後にも目を向けた。
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