第2話
手を伸ばせば触れらるほど近くにあるその背中は、細身ながらもしっかりとした筋肉を見せていた。
……見覚えはないけど。
男に心当たりがない上に、こんな近くで男の裸を見たのは初めてかもしれない。
今更ながらにハッとして自分の体に視線を向けると、そこには昨日着ていた服があって取り敢えずほっとした。
……って!
ほっとしてる場合じゃない!
これ誰!?
なんでここにいるの!?
なんで服着てないの!
アワアワとしながら手を振り回すと、揺れたベッドに男が目を覚ましてしまった。
「んー」と美しい背中の筋肉が伸びるのに見とれた。
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