第34話

「今日の所はこのあたりで終わりにしようぜ」




拓真は読んでいた名簿をテーブルに放り投げながら疲れたように言うと、伸びをするために椅子から立ち上がる。




「どこまで進んだ?……クソッまだ三分の一じゃないかっ」

力也が悪態をつく。




「こういうチマチマした仕事は嫌いなんだよ」

言い訳にしては拓真は堂々と言い切った。




「…同感だ」

力也も疲れたように頷く。




会議室の壁に掛かった時計を見ると6時を指している。




おいおい…

もう6時じゃないか、くたびれてるはずだよ。

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