第20話
めんどくせぇ…
隣を見てみると薄情な相棒はこの状況が楽しいのか、ニヤニヤした顔をこちらに向けている。
「あー、悪いけど仕事があるから、ほかの奴誘ってくれ」
女の顔に一度も視線を向けずに言い放つと、とっととその場を離れるために歩きだした。
媚びを売るような視線と声を背に歩いていると、横に並んだ力也が面白そうに口を挟んだ。
「いいのか?ありゃあ、警察のアイドルだぞ?」
からかってくる力也に拓真は苦々しい声を出す。
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