第53話
夕日が
街をオレンジ色に染める
それが
なぜだか切ない
バスを降りて
バス停のそばの掲示板に貼られた
秋祭りのポスター
「あの日」
『…』
「なんで来なかったの?」
『ぇ…』
「優?」
『っ』
後ろから私の名前を呼ぶ
『…達也。』
達也の声
『今日、予定あったんじゃないの?』
「早めに切り上げて帰ってきた。」
『そっか。』
「一緒だったんだ」
『あ、ロッカールームで偶然会って…帰り道同じだし。』
「そ。」
「俺行くわ。」
『…』
「弘人、ちょっと話さねぇ?」
背中を向けたまま
「お前と話すことなんてねぇって言ってんじゃん」
そう言って、離れて行く。
「…」
『…ごめん。』
「なんで?」
『…』
「帰ろうぜ。」
『…』
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