第70話

「え~、なんでたよ」



いきなりの亮太兄の言葉に、リクさんは不思議そうな声をだした。



「コイツの彼氏は怖いんだよ。聞いといた方が身のためだ」



そう言うと亮太兄はボーイを呼んで、小声で何か言っていた。



しばらくして亮太兄から怒られているあたし達のテーブルに、30前後の華やかな男の人がやってきた。



その人はキラキラした笑顔でオーナーだと名乗ると、あたしの首根っこを捕まえている亮太兄に面白そうな視線を向けた。



「リョウ、問題でも起きたのか?」

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