第67話

席に座るあたしの顔を認めた瞬間目を見開いて、焦ってテーブルまで来る。



「なんでお前がここにいるんだ!」



怒鳴るように放たれた言葉に、一瞬店内が静かになった気がした。



「何事?」



リクさんが驚いて亮太兄に尋ねる。それを無視した亮太兄は、あたしの隣に座って、怒った顔を向けてきた。



「あの人は知ってるんだろうな?まさか、黙って来ている訳じゃないよな」



「…何のこと?」



すっとぼけるように答えたながらお酒を飲むあたしに、亮太兄はトモに視線を移した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る