第63話
ベタベタ…ね。
目を細めたあたしに、トモは慌てて口を開いた。
「相手は商売女だし、新城さんも仕事だよ?今見たことは忘れて、私達も飲みに行こう!」
「…そうだね」
相手は商売女…。
仕事をしているだけだもんね。
あたしの返事を聞いて、ホッとしている表情のトモを見る。
「じゃあ、行こっか…」
「トモって、ホストクラブ行ったことある?」
トモの言葉に被せるようにあたしは言った。
「…なに?、ホスト?」
あたしの言葉を繰り返しながら、トモは驚きで目を見開いた。
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