第57話

キラキラと輝くネオンや綺麗に着飾った女の人。



誰もが知り合いでいて、そうじゃないようなドキドキ。



夜の歌舞伎町は、祐樹と知り合う少し前の自分を思い出させた。



「今日は何時頃まで大丈夫なの?」



「んー、何時でも平気だよ」



そう返したあたしに、トモは少し驚いた顔を向けた。



「何時でもって…、ちゃんと新城さんに言ってから出てきてるのよね?」



「当たり前だよ。今日は祐樹も仕事で帰りが遅くなるから、あたしも思いっきり遊んで来いって」



「なら、いいけど…」



そう言いながらも、トモは後ろを振り返り、辺りに視線を向けた。

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