第56話

ーー午後8時。



太陽が沈んで、月とネオンの明かりが辺りを支配し始めた頃。



あたしは歌舞伎町をトモと歩いていた。



「トモと夜の繁華街を歩くの久しぶりだね」



あたしは隣を歩くトモの腕に自分の腕を絡めながら言った。



あたしと腕を組むのが慣れたもののトモも楽しそう。



「そうだね。10代の頃はよく地元の繁華街に行ったよね」



「そうそう!よくナンパ待ちとかして…」



久々のガールズトークにテンションが上がり、あたしとトモは歩きながら叫ぶように喋った。



10代の頃に戻ったような高揚感。

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