第50話
そんな事を考えながら、とりあえず腕をイズミの体から離した。
そんな行動に俺が諦めたと思ったのか、イズミがゆっくり後ろを振り向きこちらを見上げた。
…やべぇ。
すっげぇ可愛い。
見つめるイズミの目は少し潤んでいで、そんな顔で見られたら男はたまらない。
「…わかった」
俺はわざとらしく溜め息を吐いた。
その言葉を聞いた瞬間、イズミの目が輝いた。
「じゃあ…」
「そんなにソファーがいいならここでもいい。動きずれぇけどな」
嬉しそうなイズミの弾んだ声に被せるように俺は言葉を吐き、ニヤリと笑いかけた。
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