「姐さんにマジで惚れてるっスね」

興奮気味に瞳を輝かせて。

「そうだな」

女に執着しない若頭をずっと見てきた。

今回、初めて人間らしい感情を見せられて、驚くと共に恐ろしいと思った。

もしも、彼女に何かあったら…

嫌な想像に背筋がゾッとして、素早くその考えを振り払う。

それはない。

いや、そんなことは起きてはならない。

ーー今は、

早く２人をくっつけて、彼女を安全な若頭の胸の中に留める事が最優先だな。

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