第10話
「決めた!」
そう言いながらソファーから立ち上がる。そんな俺に陽が怪訝な顔を向けてきた。
「決めたって何をだ?」
その言葉に陽と視線を合わせ、笑いながら宣言する。
「俺、ヤクザになるぜ」
俺を見る陽の顔は引きつっていた。
そう決めてからはすんなり事は進んだ。
元々、色んな組からスカウトが来ていた。もちろん新城組からも誘いを受けていた俺は、その話を受ければいいだけだった。
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