第81話

焦って起き上がろうとするあたしを楽々押さえ込み、意地悪そうな顔をした祐樹が、首から耳にかけてを舐めてきた。




弱い場所を攻められて、早くもあたしは白旗をあげ、抵抗を諦め、寝室に移動しようとあたしを抱き上げた祐樹の首に腕を回した。




寝室に入ると、祐樹サイズの大きなベッドにソッと降ろされた。




黒いシーツの波を動くあたしの手に、上から縫い止めるように祐樹の手が重なる。




大きな祐樹の体の下で大人しくしているあたしを見て、祐樹が喉を鳴らすように笑った。




なに…?




祐樹の顔に視線を向けると、熱っぽい瞳であたしを見つめながら唇を舐めた。

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